オンゾウラボMFB-20Uを使ったサブウーファーの作成
■はじめに
ウーファーから出る人の声は、いわゆる胴間声で、特に男声が顕著である。
劇場のPAシステムから出てくる男の声はお化けのように大きな音像となる。
我が家でも、低音を求めて口径が大きくなるに従って、ボンボンいう男の声は耐え難い。
40年も前であったか、田辺四郎氏がMFBに取り組んでいる記事が盛んにラジオ技術に出ていた。
筆者もそれをまねて、三菱の6半を2個つぶして、磁気回路をブリッジでスピーカーの前に取り付け、ボイスコイルをはがきのボビンで連結して楽しんだ。
結果は、6半といえども効果は抜群で胴間声がピタッと止まった。しかし反面少しパワーを入れると音が割れた。
アンプは真空管式OTLであった。
時代は進んで最近は、スピーカーの発達とアンプの発達は、周辺科学の進歩の恩恵を受け素晴らしいものである。そ価格もすばらしくて手が出ないが。
昔は、いいアンプ、いいスピーカーが市販にはなかった。有ったとしても、外国製の高価な品物であった。
そこにアマチュアの存在価値があった様な気がする。
即ち「安く良い音を」。
ところが最近、千竈式外磁型の検出コイルが現れ一気に既存スピーカーのMFB化が容易になった様に見受けた。
「21世紀のスピーカー・システム 速度制御型スピーカーのすべて」(ラジオ技術編集部・編)はMFBを好む者にとってはバイブル的存在である。
早々予備実験として、手元に遊んでいたFOSTEX FE-103の改造に取り組んでみた。
結果は、予想に反して、
@改造によってSP本来の音響特性を害する
A位相回転が400Hzから始まり低域しかMFBが掛からない
Bトーンバースト波の改善が見られない
であった。
これは、不細工な加工のせいと自作をあきらめて、オンゾウラボのMFB-20Uの購入に踏み切った次第。
効果の期待もコーン紙のピストンモーション帯域に限ることを考慮し、小型で低域まで再生可能なサブウーファーの作成としたのである。
■駆動アンプ
■ONZOW-MFB20の特性
■エンクロージャーの作製
■動態特性
| 2台のスピーカーを左右対称にデッドマスを介して結合、 2台のMFBアンプで駆動する |
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