■オンゾウラボMFB-20U
昔は、大阪オンキョウやナショナルが、MFB検出コイル付きウーファーを売っていたが、今はオンゾウラボしかない。
しかないと言うよりは、オンゾウラボがあるというべきかもしれない。
自分の工作の不器用さに限界を知り、検出コイル付きでもスピーカー自身の特性の良さを期待し既存品購入を試みることとした。
ラジオ技術に注文し、しばらくしてデッドマスと共に到着した。
期待に胸をときめかし梱包を開けて先ず驚いたのはスピーカーの軽さとマグネットの小ささ、それにフレームのチャチなこと。
昔アシダボックスなるスピーカーが有ったが、それを思い出させた。
見た目と音の出方は関係無いだろうが、自作派の目には、見た目の立派さと持ったときのずしりとした重さが、いかにもいい音が出そうと心ときめかすものだが、少なからずカルチャーショックを受けた。
マグネットの強さと音の良さについては昔から議論のあるところで、北野進氏や浅野勇氏は、アンプの内部抵抗が充分低く、充分の出力が有れば、出てくる音に変わりは無いはず、との主張であった(ラジオ技術1997年8月号、復刻シリーズ第5段(1995年6月号))。
今回のMFBは、更に機械制動を掛けるのであるから、マグネットの強さはスピ−カーを駆動するに充分で有れば、それ以上は必要無いとの立場であろう。
最近の大沢氏の実験では、検出コイルで駆動して、結構いい音がしている現実を見れば、やたらマグネットを強くする方策はコストパフォーマンスからみて、合理的では無い。さすれば、オンゾウラボの方向性は理にかなっている。
それにしてもフレームを爪で弾くと余韻の長いきれいな音がする。説明書を読んだら、油粘土でダンプすると音が良くなると書いてあるのは、親切でアマチュア精神旺盛で共感を感じた。早速油粘土を購入フレームをダンプすることにした。
オンゾウラボMFB-20Uの基本仕様を表ー1に示す。添付されている仕様書に無い項目は自作のために実測したのもある。

外観
全体正面
取付孔には、
弾性ワッシャを
後付で装着
背面
小さいマグネット
に驚く
MFB検出部
細工は素晴らしい
デッドマス
基本仕様 バッフルマウント直径 186mm
取り付けネジ芯直径 218mm
フレーム外径 242mm
高さ(デッドマスなし) 170mm
スピーカー質量 1.4kg
デッドマス寸法 φ70mm×L90mm
デッドマス質量 3.0kg
VCインピーダンス
f0 85Hz(原型)
MFB検出コイル 直流抵抗34Ω(実測)
出力音圧レベル 92dB/W/m
入力 25W Max40W
デッドマス取り付けネジ孔 M10 P1.5 L=10mm
表ー1 ONZOE MFB-20Uの基本仕様

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