STAX イヤスピーカー用メインアンプ

2004年12月19日

STAX イヤスピーカーの音のすばらしさは、次元を越えている。
再生媒体の存在を忘れ正にそこから音が聞こえてくる感じがする。
特にオペラがすばらしい。オケの音の広がりと楽器の音の分離は抜群である。
その中から、声楽が生の声で浮かび上がってくる。
この雰囲気は、マルチウェイのスピーカーシステムでは再現できない。
声が強烈になるし、楽器と競演してしまう。弦と管も混然としてしまう。

自作派としては、このすばらしいSTAX イヤスピーカー用のアンプ作りは興味の沸くところ。
しかも真空管自作に向いているのである。それは、
@バイアス電圧が580V(DC)と高圧
A出力感度が100dB/100Vrms高電圧出力を要求
B出力がプッシュプル出力を要求
これは、プッシュプル式パワーアンプのドライバー段そのものである。
片振りの出力を要求する通常のスピーカーあるいはイヤホンでは、出力トランスを余儀なくされる。

設計の特徴

1,位相反転を入力トランスで完全PP
2,増幅管に6DJ8をカスケード接続で使用
3,出力管に5687を使用
4,出力段のB電圧は、±250Vを用意、出力コンデンサレスをねらったが、現在はSOLENの0.47μFを使用
5,残留雑音が大きいが聞き耳立てても聞こえない程度。
特性
項目 単位 R channel
最大出力 Vrms 300.0
残留雑音 mVrms 148.0
SN比 dB -66.0
入力感度 Vrms/100V 1.7
f特 20Hz dB -0.8
2000Hz dB 0.0
20000Hz dB -0.8
70000Hz dB -3.0
歪み特性(1000Hz) 30Vrms % 0.2
100Vrms % 6.0
120Vrms % 10.0
以前にSTAXのSR-3を使っていた頃、12AT7-5687のコンビで使っていたアンプを増築。タムラの入力トランスTD-1を載せた。
音は聞いた感じは改造後も変わらない。
それより、今度新調したΓ(ラムダ)Signature SR404がすばらしい。
昔のSR-3はパッドがぼろぼろ、コードも接触不良気味で処分してしまった。
配線状況
・カップリングコンデンサにERO(青いコンデンサ)
・出力コンデンサにSOLEN
・入力アッテネーターは、岩崎通信のロータリーSW
などが見える
全景
・パワートランスはノグチのPMC-100M
・イヤスピーカーのコンセントはSTAXの営業部から送ってもらった

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